教話集 第一集 ごあいさつ
月日が経つのは早いもので、父が平成九年十月六日に帰幽しまして三年、祖母が昭和五十五年十月十六日に帰幽しまして二十年になります。
父は、明治四十三年二月六日福岡県甘木市甘水で生まれ、祖母のお手引きで昭和九年七月十二日甘木のお広前にお引き寄せを頂き、以後、祖母と共に雑餉の広前にてご用をさせて頂いたのであります。
今年は、その父と祖母をしのぶ節の年にあたり、『山崎政穂教話集』を刊行させて頂くことになりました。ここに収めましたものは、父の月次祭時の教話を録音したものであります。なお、教話集は、昭和六十二年から過去に遡りまして、第一集から第七集を予定しております。
この教話集をとおして広く当教会にご縁のある皆様方に父の信心をお受け取り頂ければ幸いかと存じます。そして、元気を頂いて、一人でも多くの方が真に助かってゆくよう願ってやみません。また、皆様方の信心の上に少しでも役に立てて頂けましたら、父としてもこれにすぎる喜びはないと思います。
表紙に染筆しました『雑餉』は四代金光様の揮毫であります。まことにありがたいことであります。
終わりになりましたが、教話集を刊行するにあたり、たくさんの方々にたいへんお世話になり、その思いやりに満ちたご支援に深い感謝の念を捧げたいと思います。そして、信心について多くのことを教えてくれた父に。
平成十二年十月六日